パリオリンピックでアーティスティックスイミング（AS）の競技を観戦していると、日本チームの演技後、コーチが審判団に対して「有料抗議」を行う姿を目撃。この耳新しい「有料抗議」なる制度は、一体どういったものなのでしょう。
有料抗議制度の概要
この制度の基本的な仕組みは以下の通りです：
- 費用: 抗議を行うには、1回につき500スイスフラン（約8万5000円）が必要です。
- 返金制度: 抗議が認められた場合、支払った費用は返金されます。
- 目的: 審判団の判定に対して異議を申し立てるための手段です。
制度の背景
なぜこのような制度が存在するのでしょうか。
- 不要な抗議の防止: 高額な「預り金」を設定することで、抗議の乱発を防ぎます。
- 競技運営の円滑化: フリーで抗議を受け付けると、競技の進行に支障をきたす可能性があります。
新採点ルールとの関連性
この制度が注目を集めた背景には、ASの採点ルールが大きく変更されたことがあります。
- 技の正確性がより重視されるようになりました。
- 事前に申告された技が正確に実行されているかがチェックされます。
- ミスがあると「ベースマーク」という最低評価が与えられ、得点に大きく影響します。
この新ルールにより、一つのミスが順位を大きく左右する可能性が高まりました。そのため、判定の正確性がこれまで以上に重要になっているのです。
日本チームの劇的な逆転
日本チームは、最後の脚技が事前の申告通りではないと判断され、大幅な減点を受けました。しかし、コーチ陣が抗議を行った結果、この判断が覆り、得点が30点以上アップ。順位も6位から3位に上昇したのです。
SNSでの反応
この制度についてはSNS上で賛否両論が巻き起こっています。
- 「金を取るなよ」「高い」という批判的な声
- 「6位が3位に変わると8万円が安く感じる」という肯定的な意見
まとめ
アーティスティックスイミングの有料抗議制度は、新しい採点ルールの下で競技の公平性を保つための重要な仕組みとなっています。しかし、その高額な費用設定や制度の妥当性については、議論の余地があるかもしれません。
